◇外国人ゲストによる講演会 (令和7年3月2日(日)13:30~15:00)

◇外国人ゲストによる講演会 (令和7年3月2日(日)13:30~15:00)

2025年3月2日、くすのきプラザ2階研修室にて、ジョン・メンシング氏(アメリカ合衆国・ニューヨーク市出身)を講師に迎えた講演会が開催されました。メンシング氏は30年以上広島に在住し、Hiroshima’s Historiographersの会長として活動されています。また、広島ツアーガイドや英会話講師としても活躍されています。講演の前半では、メンシング氏が頼山陽について説明してくださいました。広島で長く活躍していた頼山陽は江戸時代後期の儒学者・歴史家・詩人であり、その代表的な著作である『日本外史』が江戸時代には幕末の志士たちに読まれていたこと、現在も国内・海外で高く評価されている解説は非常に興味深く、参加者一同が真剣に耳を傾けていました。講演の後半では、広島でのツアーガイドとしての経験を共有してくださいました。広島の歴史や文化を 訪問者に伝える際の工夫や、広島の平和記念公園や原爆ドームを訪れるツアーの際に感じたことを具体的な事例を交えながら話されました。講演の最後には質疑応答の時間が設けられ、参加者からの質問に丁寧に答えてくださいました。広島の観光業の現状と課題や平和活動についてなど、多岐にわたる質問が飛び交い、非常に活発な議論が行われました。今回の講演会を通じて、広島の歴史や文化を再認識すると共に多くを考えさせられる良い機会となりました。

※尚、本講演に於いて講演者から発言があった広島に於ける平和への取り組みに係る意見はあくまでも講演者個人のものであり、当協会の立場を反映するものではないことをお断りしておきます。

2025年度より事務所開所曜日及び時間変更のお知らせ

【事務所開所曜日及び時間変更のお知らせ】

2025年度より下記の通り、
事務所開所曜日及び時間を変更させていただきます。ご理解とご協力をお願いします。

<事務所開所曜日>
(現在)  火・水・木曜日
(4月から)月・火・水曜日

<事務所開所時間>
(現在)   9:00~12:00
(4月から)10:00~13:00

以上

放課後子供教室「国際交流教室」(令和7年1月~2月)

放課後子供教室「国際交流教室」(令和7年1月~2月)

府中町教育委員会社会教育課の依頼を受け、1月~2月、毎週水曜日に府中町内小学校5校で放課後子供教室「国際交流教室」を行いました。今回は当協会会員でベトナム出身のフオンさんが講師を務めてくださいました。
まずはベトナムの場所を地図で教えてもらい、ベトナムのたくさんの写真を見せてもらいながら、ベトナムと言えば有名な「フォー、アオザイ、バイク、屋台を紹介してもらいました。
次はベトナムの小学校の様子です。朝は7時までに登校しなければならず、1人で歩いて登校することは禁じられていて、必ず親にバイクや車で送ってもらい、集団でタクシーに乗り合って登校することもあるそうです。給食のあとは昼寝をするというスケジュール。ランドセルではなく自分の好きなリュックサックを使って通学すること、ピアスやネックレスをつけて学校に行けること、夏休みが3か月もあることなど、日本の小学校との違いに子供たちは驚いていました。さらに、ベトナムについてのクイズに答えながら、ベトナムのことを楽しく学びました。
最後に、ベトナムの果物であるジャックフルーツの葉でベトナムの代表的な動物である水牛を作り、「シン チャオ」(こんにちは)と習ったばかりのベトナム語で挨拶を交わしながら、遊びました。子供たちは「ベトナムの食べ物がおいしそう。ベトナムに行ってみたい。」と興味津々でした。フオンさんは「府中町や広島市には多くのベトナム人が住んでいて、小学校にもベトナム人児童がいるので、ベトナムのことをもっと知ってほしい。今回はベトナムのことを紹介する機会をもらえて、とても嬉しいです。」と言っていました。フオンさん、カム ウン!(ありがとうございました)

◆オコスタで会員交流会(令和7年2月16日)

◆オコスタで会員交流会(令和7年2月16日)

2月16日(日)10時半から、広島駅近くの「お好み焼きスタジオOKOSTA(オコスタ)」で会員交流会を行いました。
好評の企画だったので、昨年に引き続いて開催。当日は、外国人13名(ベトナム、中国、カンボジア、スリランカ、アメリカ)を含む38名が参加しました。美味しく焼けるコツを、オタフクのお好み焼き士が丁寧にサポートしてくれ、一人一人がお好み焼き作りに挑戦しました。トッピングは4種類から、ソースはたくさんの種類から選べて、自分の好きな味に。皆で自己紹介をしたり、近くに座った人とおしゃべりしたりしながら楽しい時間を過ごしました。お昼12時に終了し、皆で記念撮影。広島のお好み焼き文化を体感できるいい機会になりました。今後も、日本の文化を感じられたり、会員交流できたりする機会を作っていきたいと思います。

◇外国人ゲストによる講演会 (令和6年12月8日(日)13:30~15:00)

◇外国人ゲストによる講演会(令和6年12月8日(日)13:30-15:00)

府中町国際交流協会は、12月8日、本年度第二回目となる「外国人ゲストによる講演会」をくすのきプラザに於いて実施しました。今回は、広島市在住のイタリア人ウンベルト・カイアーファ氏をゲストにお迎えし、ご出身地ナポリの歴史や文化についてお話し頂きました。カイアーファ氏は故郷のナポリで早くから美術の才能を発揮され、12歳の頃には既に創作活動を開始、長じてナポリ出身の著名な美術家の名を冠したフィリッポ・ピアッツィ美術学院で正式に「絵画装飾」を専攻。卒業後渡米し、ロスアンジェルスに移り、著名な壁画家ウィリー・ヘロン三世とともに多くの壁画共同制作に従事されたそうです。広島では地元デザイン・建築会社とのコラボレーションも含め様々な創作活動に携わっておられます。また、日伊協会広島支部でイタリア語講師も務めておられます。講演に於いてカイアーファ氏は先ず、紀元前8世紀にギリシャ人によって興され、ギリシャ哲学、芸術、建築等が盛んであったナポリの起源や歴史について説明し、同氏自身のDNAにもかなりギリシャ性が色濃く残っている筈だと話されました。続いて、講演タイトル「ナポリを見て生きろ」について興味深い説明がありました。ナポリと言えば、「ナポリを見て死ね」または「ナポリを見ずして死ぬことなかれ」というドイツの詩人ゲーテが『イタリア紀行』の中に遺した言葉を思い起こす方もおられるかもしれませんが、カイアーファ氏はこれの逆を行きます。17、18世紀の英国貴族の子弟は21歳になると文化先進国のフランスやイタリアに卒業研修旅行に出かける慣習がありました。旅行の最後に風光明媚なナポリを楽しんだ後は、学生生活も終わり、英国に戻り実社会の一員としての生活が始まるため、この青春卒業旅行の最終地ナポリでの若者たちの心情を表す “Napolitude(ナポリ憂鬱病)”という言葉も生まれたそうです。然し、カイアーファ氏は、ナポリは終点ではない、ナポリを訪れ人生を楽しんで欲しいとの思いを込めて講演タイトルをつけたそうです。19世紀にイタリアが統一されるまでは小さな王国であったナポリでは独特の言語・文学、人々の気質、食文化等が形成されましたが、特にナポリ語で最初に書かれた本「五日物語 (Il Pentamerone)」という民話集にはラプンツェル、シンデレラ、長靴をはいた猫等々現在私たちが親しんでいる童話の原型となる話が含まれていたといった興味深い話についても紹介がありました。私たちが目にするナポリの写真には有名なベスビオ火山が写っていることが多いですが、よく知られたベスビオ火山の噴火(紀元79年)、その被害、更に火山灰に埋もれていたため保存状態が良好であったポンペイの当時の住居や人々の暮らしについても紹介がありました。興味の尽きないナポリとその周辺紹介の最後は食文化について。地中海風食習慣は、何と言ってもオリーブオイル中心でバターは殆ど使用しない、また日々の食卓に載るのはパスタよりは豆類、米、野菜が中心とのご説明がありました。更にナポリの伝統的家庭、火山噴火時のポンペイの食卓、マルゲリータピッツァの名前の由来、第二次世界大戦後の食糧難時に考案され、今では日本のコンビニでも買えるという「揚げピッツァ」等々ナポリに因むいろいろな食べ物やエピソードが紹介されました。講演後の質疑応答では、満席となった会場から日本の印象、ポンペイ出土の美術、イタリアの治安等々いろいろな質問が出されました。来場者の中にはイタリアに旅行された方も多く、その中でも特にナポリに旅行された方々からナポリ滞在の印象が語られる等大変和やかな雰囲気の中で講師との対話が行われました。最後に、来場者全員がイタリア語で ”ブラヴィッシモ、ウンベルト!”(”Bravissimo, Umberto!”(ウンベルト、最高!))と唱和して講演会を終了しました。楽しく示唆に富む講演をして下さったカイアーファ氏、また積極的に質問やコメントを下さった来場者の皆様に御礼申し上げます。当国際交流協会では、長年にわたり「外国人ゲストによる講演会」を実施してきましたが、使用言語が英語ということもあり、これまでは英語圏出身のゲスト(英語が母国語)のみをお招きしてきました。今回初めてイタリア人をゲストにお招きしましたが、来場者からは概ね好評を頂いたため、今後非英語圏出身のゲストの数を増やしていくことを検討したいと考えています。

国内視察研修(令和6年11月24日)

国内視察研修(令和6年11月24日)

11/24(日)にバス1台に乗り込み、7ヶ国(インドネシア、スリランカ、ベトナム、ラオス、中国、韓国、日本)からの計38名で広島県世羅方面への紅葉狩り、せらワイナリー、八天堂カフェリエ巡りの旅へと向かいました。この視察研修は異文化交流と自然の美しさを楽しむ絶好の機会となりました。
最初に訪れたのは、世羅町の今高野山です。山全体が色とりどりの紅葉や銀杏に彩られ、その美しさに心を奪われました。赤や黄色、緑の葉が織りなす景色はまさに絶景で、晴れ渡った青空、真っ赤な神之橋とのコントラストが一層美しさを引き立ててくれました。私たちはその美しい景色を背景に、思い思いのポーズを決めて大撮影会を始めました。特に外国の方々がとる優雅なポーズはまるで俳優のようで見ているだけで感心してしまいました。
次に訪れたのは、せらワイナリーです。ここでは、美味しい昼食とワインの試飲を楽しみました。地元の食材をふんだんに使った鶏料理はどれも絶品で参加者全員がワイワイとご飯を食べながら、出身国の食文化や普段、日本で食べている料理について話しました。さまざまな種類のワインを試飲し、それぞれのお気に入りを見つけることができましたし、少し飲み過ぎて顔が赤くなっている方々もいました。バス旅行ならではの特権ですね!お酒が飲めない方には梨ジュースの試飲ができるのも嬉しいポイントです。
最後に、広島空港の隣にある八天堂カフェリエに向かい、パン作り体験をしました。スタッフの方々が丁寧に教えてくださり、好きな動物や生き物の形に整えて楽しく作業を進めることができました。パンを焼いている時の香りも香ばしく、また八天堂パンの特徴であるカスタードクリームも味わうことができ、達成感とともにその美味しさを堪能しました。パン作りを通じて参加者同士の絆も深めることができました。自然の美しさと地元の魅力を存分に味わうことができる素晴らしい旅でした。豊かな自然と食材に触れ、心身ともにリフレッシュすることができました。また訪れたいと思える、素敵な思い出がたくさん詰まった旅行でした。異文化交流を通じて新たな友人もでき、忘れられない一日となりました。

英語でハロウィン! (令和6年10月12日)

英語でハロウィン! (令和6年10月12日)

令和6年10月12日くすのきプラザ小アリーナにて、小学生を対象とした「英語でハロウィン!」を開催しました。
参加者22名+参加者の兄弟数名で大変賑やかに盛り上がりました。国際交流協会スタッフの田中直実、田中裕美がウォーミングアップを担当しました。ハロウィンに関する、間違い探しのワークシートで楽しんだ後は、アメリカ出身の外国人講師のケイド先生に英語の授業を約45分間していただきました。

たぬきのコスチュームを着たケイド先生が、魔女や、ヴァンパイア、黒猫、かぼちゃ、おばけ、などさまざまなハロウィンキャラクターの仮装をした子供たちに”Who are you?”「君は何に仮装してきたの?」とたずねながら、あいさつをかわしていました。ハロウィンに関する語彙や簡単な文章を学んだり、絵本を読んでもらいました。Knock, Knock, Trick-or-Treat!の歌を、輪になってみんなで歌いました。今年の工作は、ケイド先生と一緒に、ハロウィンの小物入れを作りました。紙コップに毛糸を巻きつけて、目玉や口をつけて、モンスター、ミイラ、ゴーストを作りました。可愛らしいものや、少しこわいもの、おもしろい小物入れができて、子供たちも喜んでいました。

レッスンの後には、お楽しみのトリック・オア・トリートをしました。仮装した国際交流協会のスタッフに、”Trick-or-Treat!!”「お菓子をくれなきゃいたずらするぞ!」と元気よく言って、お菓子をもらいました。そのあと、海外のお祝い事の際に使用される、中にお菓子が入った紙製のくす玉を割る遊び、ピニャータを行いました。紙で作られたモンスターの顔を、上から吊るして一人ずつ棒で叩いて割ると、中からお菓子がとびだしてきて、大いに盛り上がりました。今年もたくさんの、元気いっぱいの子供たちに参加していただき、スタッフも大変嬉しく思っています。英語のレッスンや、工作、トリックオアトリートなどのハロウィンイベントを通して、こどもたちが英語や外国の文化に興味を持ち、さらに親しんで頂けたら嬉しいです。

日本語教室生徒による外国人日本語スピーチ発表会

日本語教室生徒による外国人日本語スピーチ発表会(令和6年9月29日)

9月29日(日)にイオンモール広島府中さんの3階イオンホールにて、日本語スピーチ発表会を開催いたしました。
定例化されてから4回目の発表会でしたが、今回はイオンモール広島府中さんでの初めての開催で関係者一同ドキドキ、ワクワクの発表会となりました。

メキシコ、カンボジア、インドネシア、ミャンマー、アイルランド、スリランカ出身の計13名の生徒が、それぞれの日本語のスキルと情熱を披露しました。出身国の文化紹介や日本での生活や旅行のエピソード、そして日本の美味しい食べ物について語り、ユーモアあふれる話を共有しました。

週末のパーティーを何よりの楽しみにしているメキシコ出身の参加者やたこ焼き愛と将来の夢を熱く語るインドネシア出身の参加者など、皆さんのスピーチは感動と笑いを誘い、観客を魅了しました。

当日は54名と多くの参観者にご来場頂き、異文化交流の大切さと日本語学習の楽しさを再確認することができました。参加者の皆様、そしてサポートしてくださった皆様、本当にありがとうございました。

共催事業「原爆の子 さだ子の願い」(英語)紙芝居活動(令和6年8月6日)

共催事業「原爆の子 さだ子の願い」(英語)紙芝居活動(令和6年8月6日)

当協会が共催事業として関わっている「原爆の子 さだ子の願い」(英語)紙芝居活動が8月6日に平和公園の原爆の子の像周辺で行われました。早朝、府中町内の中学校(府中中、緑ヶ丘中)、高等学校(安芸府中高)3校の生徒31名が平和公園に集結。8時15分、原爆の子の像の前で黙とうをささげた後、7つのグループに分かれて、訪れた様々な国の人々に英語で紙芝居を上演しました。

酷暑の中での活動でしたので、熱中症対策として木陰の風通しの良い場所を選んで上演し、熱中症指数計でWBGT指数を計測しながら午前中のみの活動となりました。この活動は、海外から訪れる人たちに原爆の悲惨さと平和の尊さを英語で伝えることで、生徒たちの語学力を養いながら「学びと発信」の姿勢を育てるという趣旨の活動です。参加した生徒たちは一生懸命に紙芝居を上演し、広島県内外からの日本人はもちろん、世界各国から多くの方々が足を止めて熱心に聞き入ってくださり、生徒たちの熱演に涙を流される方もおられました。

上演後には参観者ひとりひとりとコミュニケーションをとり、感想や励ましのコメントを頂き、生徒たちは皆、自分たちが上演したさだ子の紙芝居を通して、多くの人たちにヒロシマを伝えることができたと実感したようでした。また、この活動を通して、自らの心にも平和への強い願いが芽生え、その想いを紙芝居を通して伝えることで、聞いて下さった人たちの心にも平和の灯を灯すことができたのではないかと思います。

◇外国人ゲストによる講演会 (令和6年7月7日(日)13:30~15:00)

◇外国人ゲストによる講演会 (令和6年7月7日(日)13:30~15:00)

今回ゲストでお迎えしたのは安芸府中高等学校で英語を教えておられるハワイ州オワフ島出身のロブ・ジェイ・ヨン・リーさんで演題は「円形の道」でした。この講演会には会員、非会員合わせて33名が参加されました。

まず、ハワイの州旗について次のような質問から始められました。州旗の中にあるユニオンジャックを示されてどこの国旗であるか、また8つの横縞があるが何を表しているかでした。ユニオンジャックは、英国海軍とハワイ王国との歴史的な結びつきを表していることと8つの縞模様はハワイの主要な島々を表していると説明されました。次にいくつかのだまし絵を示されそれぞれの絵がどのように見えるか隣の参加者と話し合うように指示されました。その後、「視点」によって全く違った二通りの絵に見えることから物事を理解するときには「視点」が大切であると説かれました。さらに、ご自身のルーツについて説明されました。父方は韓国人で母方は日本人であり、曾祖父母と祖父についても語られました。祖父は「日系アメリカ人のカウボーイ」でありカウボーイは白人とは限らないことを付け加えられました。

1941年12月7日、日本による真珠湾攻撃から日系アメリカ人の人生は激変し非常に過酷な生活を送ることになったことと終戦間近に日本では広島に原爆が投下されたことについて語られました。米国で原爆投下は戦争を終わらせるためと教えられたが広島に来て原爆投下を違った「視点」で見ることができるようになったと述べられました。最後に、祖先の出身地に戻ってきている自分の人生は「円形の道」をたどっていると結ばれました。

講演が一方通行にならないようにつねに参加者に問いかけながらお話を進められ質疑応答も活発なものになりました。ハワイの違った側面を知ることができ大変有意義な講演会になりました。